国際情勢 international affairs 2004 2 24
世の中の注目は、イラクに集中していますね。
しかし、これは、誤りです。
基本的に、イラクは、豊かな国です。
アフリカにある貧困国に比べれば、
イラクは、はるかに豊かな国です。
アフリカにある貧困国には、
資源はありません。
あるのは、貧困だけです。
日本の株式市場では、カネボウが注目されています。
しかし、カネボウも豊かです。
過去に築いた資産とブランドは、価値あるものです。
地方にある中小企業は、
資産もなければ、ブランドもありません。
あるのは、貧困だけです。
世間の注目が、カネボウに集中するのは誤りです。
イラクから、アメリカなどの「連合国」が撤退すれば、
イラクは、内戦になる可能性があります。
しかし、幸福が、イラク人のものであると同時に、
不幸も、イラク人のものです。
中東の地に伝わる旧約聖書には、
「ヨブ記」というものがあります。
数々の不幸が、ヨブを襲うが、
そこで、ヨブは、何と答えたか。
「わたしは、裸で、母の胎を出た。
裸で、そこへ帰ろう。
主は与え、主は奪う。
主の御名は、ほめたたえられよ。」
「わたしたちは、神から幸福をいただいたのだから、
不幸もいただこうではないか。」
中東の地に住む者は、ヨブ記を忘れてはいけない。
そして、旧約聖書を読み、信仰する者は、すべて当てはまる。
中東の地に、ヨブと同じことが起きるかもしれないが、
しかし、常に、信仰は試されるのです。
もちろん、こういうことは、「中東の神」が決めることです。
それに比べて、日本は幸いでしょう。
日本は、神道と仏教が支配している国です。
ヨブ記 Job 2004 1 18
聖書には、「ヨブ記」というものがあります。
ある日、主の前に、神の使いたちが集まり、
サタン(悪魔)も来た。
主は、サタンに言われた。
「お前は、どこから来た。」
「地上を巡回しておりました。
ほうぼうを歩きまわっていました」とサタンは答えた。
主は、サタンに言われた。
「お前は、わたしの僕ヨブに気づいたか。
地上に、彼ほどの者はいまい。
無垢な正しい人で、神を畏れ、悪を避けて生きている。」
サタンは、答えた。
「ヨブが、利益もないのに、神を敬うでしょうか。
あなたは、彼とその一族、全財産を守っておられるではありませんか。
彼の手の業をすべて祝福なさいます。
お陰で、彼の家畜は、その地に、あふれるほどです。
ひとつ、この辺で、御手を伸ばして、彼の財産に触れてごらんなさい。
面と向かって、あなたを呪うにちがいありません。」
主は、サタンに言われた。
「それでは、彼のものを一切、お前のいいようにしてみるがよい。
ただし、彼には、手を出すな。」
サタンは、主のもとから出て行った。
以下は、気の毒なことなので、省略しますが、
悲惨なことが、不幸なことが、次々と、ヨブに襲いかかりました。
しかし、ヨブは、こう言ったのです。
「わたしは、裸で、母の胎を出た。
裸で、そこへ帰ろう。
主は与え、主は奪う。
主の御名は、ほめたたえられよ。」
このような時にも、ヨブは、神を非難することなく、
罪を犯さなかった。
また、ある日、主の前に、神の使いたちが集まり、
サタンも来て、主の前に進み出た。
主は、サタンに言われた。
「お前は、どこから来た。」
「地上を巡回しておりました。
ほうぼうを歩きまわっていました」とサタンは答えた。
主は、サタンに言われた。
「お前は、わたしの僕ヨブに気づいたか。
地上に、彼ほどの者はいまい。
無垢な正しい人で、神を畏れ、悪を避けて生きている。
お前は、理由もなく、わたしをそそのかして、彼を破滅させようとしたが、
彼は、どこまでも無垢だ。」
サタンは、答えた。
「皮には皮を、と申します。
まして、命のためには、全財産を差し出すものです。
手を伸ばして、彼の骨と肉に触れてごらんなさい。
面と向かって、あなたを呪うにちがいありません。」
主は、サタンに言われた。
「それでは、彼を、お前のいいようにするがよい。
ただし、命だけは奪うな。」
サタンは、主の前から出て行った。
サタンは、ヨブに手を下し、頭のてっぺんから足の裏まで、
ひどい皮膚病にかからせた。
ヨブは、灰の中に座り、素焼きのかけらで、体中をかきむしった。
彼の妻は、
「どこまでも無垢でいるのですか。
神を呪って、死ぬ方がましでしょう。」と言ったが、
ヨブは答えた。
「お前まで、愚かなことを言うのか。
わたしたちは、神から幸福をいただいたのだから、
不幸もいただこうではないか。」